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バリウムを飲む

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30半ばともなると体力の衰えからか、はたまた"やったるでー"というチャレンジ精神が低下してくるからか、バリウム検査が辛い。会社の親切心からやらなくても良いバリウム検査を毎年受け続けて早13年目、つまりは13回目を迎えた。13というのは不吉な数字である。それも重なってか13回目のバリウム検査は史上最悪であった。

 

検査着に着替えて検査開始ー

まずは胃を膨らませるために炭酸の粉末を飲む。そしてゲップを我慢しなければならない。が、耐えきれず飲みきった3秒後くらいに

 

"ゲーーぉーーップ"

 

とやらかしてしまった。検査員が面倒臭そうに別室から炭酸の粉末を持ってきた。私は申し訳ないと思いながら受け取り再度炭酸の粉末を飲む。何とか耐えた(汗)   それからすぐにバリウムを200mlくらいだろうか、一気に飲む。これが本当に辛い。ゲップを堪えながらあの白いドロドロを飲み込まなければならない。こんなに辛かっただろうか。会社のシニア組が辛い辛いと言っていたのを『そうっすかーーあははは〜』と言っていた自分を責める、と同時に自分もシニア組の仲間入りなのかと複雑な気持ちになりながらも何とか飲み干す。安堵するのも束の間、大げさな動く台に乗せられ、グルグル回される。回されるだけなら良いのだが、自らも水平な台の上で回らなければならない。"ここは自力なんかーい"とつっこみたくなる。素早く右回りに二回回らなければならないのだがこの動きがこれまたキツイ。硬い台の上でドッタンバッタンしながら頑張る。それが終われば台の頭の方が下がる。台の手摺を握り自力で滑り落ちないよう支えなければならない。これもまたキツイ。炭酸によるゲップを堪えながらこれらの動きに耐えなければならない。

 

な、なんてことだ。キツすぎる。。。

 

ヘトヘトになりながらもやり直しを恐れ必死に堪え頑張る中年女子。滑稽である。やっと台が水平から倒立の状態まで戻り、検査員から『もうゲップしても大丈夫ですよー』とお許しをもらいホッとする。がまだ検査は終わらない。『お腹押さえますからねーーー』とアナウンスが聞こえ、偉そうな台からアームがグイィーーンと出てきてお腹をグイグイ押してくる。あああー痛い痛い…『ゲーーーップ』とここでゲップをして検査は終了。退出。

バリウムの恐怖はこれでは終わらない。バリウムを体内から排出しないとえらい事になる、らしい。なのでコーラックを飲まされる。便秘症なので3粒飲む。前回はコーラックによるゴロゴロ発作がきたのは役所調査先である建築指導課だった。まさにいつくるかわからない恐怖。今日はいつだ!と思いながら会社に戻り業務終了ー。さあ、いつだいつだーと思いながら電車に乗る。"今はダメよ"と思いすぎたのか水分が下半身に集中しだす感覚が……

 

なんでいまなーん……………

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冷や汗が出てくる。あと3駅、あと2駅、次。超早足で険しい顔で気持ち改札でイコカをタッチするのも乱暴になる。何とか間に合った。白い便が下水へと吸い込まれていった。

 

 

つ、つ、辛い。

 

 

その晩お腹が凹んで体重もやや減ってニンマリする中年女、来年もバリウム飲むぞーー!!!